燃費不正に納得
三菱自動車の燃費不正が明るみになって、「ああ、そういうことだったのか」と妙に納得。
というのも・・・以前、テレビのドキュメンタリーで例の車種の開発秘話をやっていたのだけど、それを見て納得がいってなかったのです。
そのドキュメンタリーは・・・
燃費の目標値を上層部から出されたものの、開発部門では無理と判断し、無理だと上に伝えた。
しかし、上は「燃費は1番じゃないと意味がない。何としても達成しろ!」と、2,3か月の期限付きで無理を言う。
そして、開発部門はあれこれと手を打ちその目標を達成する。
そんな感じのドキュメンタリー。
このドキュメンタリーをテレビで見たとき、「がんばるだけで、2,3か月で1番の燃費を出せるはずないじゃん」と直感的に思ったので、とても違和感を感じたのでした。
しかし、今回の燃費不正の露呈で妙に納得してしまいました。
やはり、できてなかったのね。
上からの無理な圧力は不正を誘発する
で、今回の教訓は「上からの無理な圧力は不正を誘発する」ということだと思います。
今回の教訓、とはいえ、これまで世の中で繰り返し起きてきたことですね。
再認識、と言った方がよいですね。
最近でも、東芝の不正、リソー教育の不正とか、いろいろあります。
いずれも、無理な数字を達成せよとの上からの圧力が不正を引き起こしてます。
今回の三菱自動車の件は、10数年前の不正の尾を引くものです。
10数年前の不正発覚の際、会社が再起するためにはどうしても性能の数字達成が必要だったんですね、きっと。
組織として一度不正をしてしまうと、不正をすることに対する気持ちのハードルが下がってしまい、ばれなければ不正してもいいや、と思うようになるのかもしれません。
しかし、今回の三菱自動車の不正発覚はダメージが大きいように思います。
倒産もあるかもしれません。
本来ならば、市場を退出せざるを得なかったはずの企業が、インチキのおかげで残っていられた可能性があるわけです。
結局のところ、危機に対応する経営で、ブービートラップにかかったかのように死地に追いやられたように思えます。
長期的な視点での戦略をたてよう
危機に対応する経営は、上手く機能しません。
短期的な目標数値を無理に達成しようとするのも、上手く機能しません。
いずれも、どんどん悪い状況になったり、不正を誘発したりします。
やはり、長期的な視点での戦略を考え、ビジョンに導かれるような経営をしていくことは大事です。