価格が粗利に及ぼす影響の大きさ②

戦略会計

さて、前回の記事(価格が粗利に及ぼす影響の大きさ①)では、結論が

「粗利が同じ商品でも値上げによる粗利の変化の仕方は異なる」

というものでした。

さて、それでは、どのように検討したらよいでしょうか?

戦略的な会計で、その検討をして見ます。

数式と図を使って考えてみる

ある商品について、

  • 価格をP
  • 一個当たりの変動費をV
  • 一個当たりの粗利をM
  • 販売数量をQ

とします。

すると、以下の数式が成り立ちます。

PQ = VQ + MQ 

(売上高 = 変動費 + 粗利)

価格と粗利②-1

 

さて、ここで、価格が10%上がると、こうなります。

価格と粗利②-2

 

このとき、粗利がどうなるのか考えてみます。

価格は、Pから1.1Pに変化したものの、1個当たりの変動費は変化せずVのままのハズです。

したがって、上の図の「?」を埋めると、下の図のようになります。

価格と粗利②-3

 

結果、10%の値上げで粗利は0.1PQ増えます

これが、どこから来たかを示すのが次の図です。

価格と粗利②-4

ちなみに10%で考えたら粗利が0.1PQ増えました。

これを解釈すると、10%の値上げにより、売上高(PQ)の10%分に相当する額が粗利になった、ということを意味します。

同様に考えると、1%の値上げなら粗利が0.01PQ増えることになります。

R%の値上げなら、粗利が0.01R×PQ増えることになります。

粗利の増分は、売上高(PQ)や価格変化(%)に比例します。

結局、値上げ分で増える売上高が、まるまる粗利の増加につながることがわかります。

逆に考えると・・・

ここまでは、「値上げしたら」どうなるかを考えましたが、逆に「値引きすると」どうなるか?

値上げの場合と同様の検討から、値下げ分で減る売上高が、まるまる粗利の減少につながる、といえます。オソロシイことです。

売上総額の大きなものの価格に気をつけろ

さて、上で検討したように、粗利の増分は、売上高(PQ)や価格変化(%)に比例します

これは意外に重要なことを示唆します。

売上高の大きな商品こそ、価格に注意する必要があります。

売上高の大きな商品は、なるべく高い価格を維持するように気をつけることが、粗利総額を確保する上で重要です。

 

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